作業前日の夜。

営業時間外に入電。

出先でキーの付け根が折れてしまい、今日はなんとか都内まで帰れそうなので、早めに直して欲しいとのご相談。

翌日のお昼頃までは横浜にいますので、来ていただけたら直せますよ~

とのお話をして。

翌日のお昼頃到着。

2011年式のアウディ A3になります。

お話を伺うと、お客様は都内にお住まいの方。

観光で長野県の某所に行った出先で、ジャックナイフキーの付け根部分が折れてしまい、エンジンも掛けられなくなり大慌てになったとか…。

ディーラーとかにも相談したらしいですが、あいにくその地域にはアウディのディーラーは無し。

新しいスペアキーを手配するにしても、入荷時期は8月の後半。

レッカー搬入できる場所は、都内からさらに遠く遠く離れた整備工場のみ。

対応可能な鍵屋さんも見つからず…。

知り合いのつてのつてで、慌てていた場所の近くに、なんでもできる「喫茶店」のオヤジさんがいるという情報を知り。

その人を頼って、とりあえず応急処置をしてもらって、なんとか自走できる様にしてもらったとか…。

まずは、折れてしまったというキーレスを確認。

一見すると、キーの付け根がヤスリで慣らした跡はありますが普通ですね…。

「ん?」溶接してあるの?

直した人、器用過ぎないかい?(笑)

直した箇所をまじまじと見ては感心。

これをこのまま使っていても「大丈夫なんじゃね?」というレベルの修復具合。

これを「喫茶店」のオヤジさんが直したのかよ…。

拡大した写真ですが、きれーいに溶接で肉盛りしてあります…。

溶接ってそんな簡単じゃないっしょ…。

しかも、どの方向から見ても寸分の狂いなく真っすぐ溶接してあります…。。

(フォルクスワーゲンやアウディのキーは、下の写真の部分から折れやすいです。どちらかというと、同じブレードを使っているポルシェが一番折れる話をよく聞きます。)

※折れやすいと言っても、折ろうと思っても簡単に折れるものでもないです。金属疲労ってやつなんでしょうね。

お話し、さらに伺うと、その喫茶店のオヤジさん。

元々は都内で電気関係の仕事をしていたが、セカンドキャリアで長野県の避暑地に移住。

現在は「喫茶店」を構えているらしく、自宅の倉庫には溶接機材やら、ありとあらゆる道具があるとか…。

旋盤とかも置いてるのかな?

エアコンが壊れた!とか、何々が壊れた!とかでも、直ぐに直してくれる、地域では結構有名な方らしいです。

元々器用な方なんでしょうね~。

折角応急とはいえ、きちんと直してはありますが、ここからは私のやり方で直します。

キーレスを分解。

専用の治具を使って固定ピンを抜く。

ピンを抜くときに気が付きましたが、一度ピンを抜いたと思われる感触あり。

私:「まさか、その喫茶店のオヤジさん、このピン抜いてました?」

お客様:「抜いてましたよ!」

まさにあっぱれ。

これ、一発目は結構硬いと思うんだけど…。

なにかの道具の先端を加工して対処したんだろうな~。。。

新しいブレードに付け替え。

固定ピンは、なんども抜き差ししていると緩くなるので、新しいのに取替え。

付替え完了。

キーマシンで折れたキーをデコードして。

付け直したキーブレードをカット。

キーレスを組み立て直して完了です。

ちなみに、その喫茶店のオヤジさんに直してもらった金額は。

なんと無償…。

「こんど、この近く通り掛かった時には、コーヒーの一杯でも注文してくれれば良いよ」って言われたとか。

かっこ良すぎだろ!(笑)

この度は、当店をご利用いただきありがとうございました。

ブログへのネタ含めての掲載快諾も感謝します!

あ!

伝え忘れていましたが、キーが折れる要因にもなっているのは、イグニッションにキーを挿して回す時の重さ(硬さ)にもよると思います。

古いフィルクスワーゲンやアウディは、だんだんとステアリングロックの動作が悪くなって、

最悪は、「イグニッションが回らない」「キーが抜けない」「ステアリングロックが解除できない」などのトラブルにも発展しますので、その辺も注意されたほうが良いかと思います。

それ以前に、オヤジさんの仕事ぶりに感心しきって。

スペアキー作成の営業をするのを忘れていました…。(笑)

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